失敗しないラグ選び〜素材編1〜

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こんにちは!orbitex AOYAMAです。
前々回、少しラグサイズの測り方についてお話をさせていただいたので、お部屋に入らない!買ってから小さすぎた!などの失敗は少ないかと思いますが、ラグを探す時に何から決めていいかわからないという方の為に、素材毎の特徴やメリット・デメリットなどを紹介していけたらと思います。

本日は、素材編1ということで、私達にとても馴染みの深い天然素材を紹介していきたいと思います。

● Wool ●

やはり、ラグといったらウールですよね。
保温性の高さと繊維の強さから、絨毯といえばウールをイメージされる方が多いかと思います。
ウール製のラグは選択肢も多く、独特のふわふわ感が特徴で、異素材感を出すには抜群の素材で、他の素材と組み合わせて使われているのもよく見かけます。
天然素材なのでゴミ離れもいいですが、染色の際に油抜きをせず、油分が含まれた上質なウールを使用しているメーカーの絨毯はゴミ離れだけでなく水分を弾くものもございます。

どんな環境で育った羊なのか、ラグに仕立てる際にどのような工程を経ているのかという点でも肌触りや特徴が変わってきます。
選択肢が多いからこそ、上質なウールを選びたいと思ってしまいますね。

また、ウールのふかふかした踏み心地が好きな方は、他の素材では物足りなく感じるかもしれません。
デメリットは、強いて挙げるならば最初の半年から1年程は遊び毛が出ることが多いです。
遊び毛は徐々に収まりますので、あまり気にせずお掃除機をかけてじっくり育ててあげてください。

あとは重さでしょうか。
平織りでは然程気にならないかもしれませんが、大きなサイズのものや、結構重たいものもあるので、模様替えが好きな方や、季節によってラグの敷き変えをされる方、簡単に動かせるラグをお探しの特に女性の方は購入前に畳んだり、丸めたり、持ってみるのもいいと思います。

厚みのあるものが多いウールのラグは、ソファやチェアよりも直接絨毯に座りたい派の方にお勧めです!
またお部屋が極端に底冷えするお家はやはりウールをお勧めします。

● Silk ●

高級衣料繊維として有名なシルクは、やはり絨毯の中でも一番高価な素材といっても良いでしょう。
私たちがシルク絨毯と聞いて一番に思い浮かべるのはペルシャ絨毯かと思います。シルクの繊維の断面は三角形なので、光が当たると独特の光沢感が高級感を醸し出し、柔らかくてすべすべとしたあの感触は一度使ったら忘れられないですよね。肌着や寝具など人の肌の一番近いところに使われる繊維としても一番高価で、人の肌にも優しいなんて、女性にとっては永遠の憧れ的素材です。

ただ、ペルシャ絨毯は存在感が別格なので、好みがはっきりと別れる絨毯でもあります。
※ペルシャ絨毯はウール製のものや縦糸にコットンを使用しているものもあります。

ペルシャ絨毯というと、重厚なお家のリビングにドーンと敷いてあるイメージの方も多いと思いますが、西海岸風やボーホースタイルなど近年ブームとなったインテリアのテイストに合わせて、世界中の若者がいろいろなスタイルでペルシャ絨毯を楽しんでいます。
合わせ方が難しいので、品のあるMIXスタイルを楽しみたいならまず小さいものから始めるのがオススメで、ハマった時の格好良さはやはり格別で、小さくても高級感のある空間に仕立てるパワーを持った絨毯です。

シルクも天然素材なのでゴミ離れも良いですし、高級素材ですが意外にお手入れしやすいのは嬉しいです。

シルクに似せて作られるシルク風ラグという表記も最近よく目にしますが、ほとんど化学繊維です。どんなに見た目は似せれても、化学繊維の場合は静電気によりゴミ離れが悪いのですぐにわかると思います。
また、シルクというのは意外や意外天然の保温効果を感じることができる素材。冬場は特に体感し易いかと思いますが、触れた時はひんやり感じても、体の触れている部分からジンワリ温まるあの感じは、シルクならではの感触です。

デメリットは、やはり価格でしょうか。
シルク製品は高価ということもあり、クリーニングに出す際はプレミアムなどと表記されていて、メンテナンスにかかる費用もお高めなことが多い印象もあります。
太陽光による変色のしやすさと、繊維がとても細く摩擦に弱いという特徴があるので、敷く場所を考えて、長くお使いいただきたいです。

● Cotton ●

コットン(綿)は、私達の生活に一番馴染みのある天然素材といっても過言ではないでしょう。
抜群の吸水性を誇るコットンは繊維の先端が丸みを帯びているので肌触りがとても滑らかで、タオルや衣料品、肌に触れるものはコットンがいいという方多いと思います。洋服や、カーテン、ソファ生地などはあっても、ラグとしてはまだまだ意外に少ないコットン製。

綿繊維は、断面が中空になっているので高い吸水性を持ち、保温性、通気性にも優れていると言われています。
コットンは、水にも強いので普段のお洗濯など扱い使い易いイメージがあるかと思いますが、縮みやすいという特徴を持つ為、まだまだラグとしてはお作りが少ない素材です。
手織り絨毯の縦糸などでは古くから使用されている素材ではありますが、近年、コットンの表面をワックス等でコーティングしたものが作られたり、世界中のラグメーカーが試行錯誤している素材なだけに、今後の活躍に期待です。コットンは、染色性にも優れているので、お洋服のようにラグもどんどん選択肢が増えたらいいなと思います。

ウールやシルクとの最大の違いは、動物性繊維ではなく植物性繊維であるということ。動物性繊維は、アルカリに弱いので風合いを損なわない為にはアルカリ性の洗剤などに注意が必要です。植物性繊維は、熱に強く水分をよく吸うという特徴があり、アルカリにも強いです。

コットン製のラグのメリットとしては、天然素材なのでウール等と同様にゴミ離れが良い。
ウールはどうしても暑い感じが…麻はどうしても夏っぽい気が…という季節感を大事にされる方にも、通年違和感なく敷いていただけます。
ラグを敷き変えるとなるとしまっておくのもかさばるし、一年中使えるというのはとても便利です。そして、何と言っても肌触りの良さですね。夏場はさらっと、冬場はウール程ではないですが適度な保温性も兼ね備えた素材です。

 
 

今回は、代表的な天然素材の代表的な特徴をご紹介させていただきましたが、お選びいただくラグの厚みや仕立て、加工によっても異なる場合がございます。
以上のことを踏まえてラグをお選びいただく際の参考にしていただけたら嬉しく思います。

また、次回は素材の紹介をしたく思っておりますので、
引き続きチェックしていただけますと幸いでございます。
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